立場と見方を変えればみんな怪物。
脚本家が好きそうな、視点を変え、時を重ねて真相が見えてくる「羅生門」的構成は好き。劇中のいろんな噂の真相が明かされないのがミソ。親として、教師として、子として…なんでそうなる？とずっとため息吐いて観てた。主人公男児の視点パートでいろいろやられて泣きそうだった。ラストシーンの解釈はいろいろありそうだが二人の未来が明るい結末であったと信じてる。メインの二人の子役の芝居が怪物級。しょーもないいじめっ子達まで自然な佇まい。近藤龍人の画が絶品。是枝監督の演出手腕もあるが、子供たちの撮り方が相変わらず上手い。坂本龍一による、シーンにバッチリあった仄かに不穏な音楽がじんわり胸を締めつける。安藤さくら演じる母親の視点だとしても最初の瑛太の芝居がやりすぎ。客観的に観てあの教師が一番の被害者じゃなかろうか？小学校の教員免許持ってるがあんな職場はごめんだなぁ。流石のCMプロダクション制作で火事場のCGが見事。
