まる

怪物のまるのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

是枝裕和×坂元裕二×坂本龍一、最高が出来上がってしまった。キャストも豪華すぎるのね。

多分全体として長い期間の話では無いけど、それを登場人物それぞれの視点で繰り返す感じのつくり。好き。

じゃあ怪物は誰なんだろうと思ったら、星川のお父さん!と真っ先に言いたくもなるけど、もしかしたら星川なのかもしれない。人を狂わす才が、悲しいことに、彼にはある。

秘密基地でいなくならないでといって、抱きしめられて、拒絶してしまうみなとがしんどかった。

ヴィレッジもだけど、咄嗟に運転中の助手席から降りるのほんとやめな?運転手はそっちにびっくりして100ぶつかる、車壊れる、ほんまやめて(2回も見ると普通に起こりそうでやばい)

ラストシーンに関しては、2人はただこうなりたかっただけなのに、一生かかって難しくて、どうしてこんなに簡単なことなのに、続かないのだろうと、そればかり思った。気づいたら泣きじゃくっていた。

お母さん視点の学校現場地獄すぎる。
ホリセンなんも悪くなくてやばかった。飴食べたのも彼女に言われたからだもんね、、、言わされてることなんてあんなもんだよね、、、
校長クレイジーすぎる。同じよね、じゃないぜ、、、

幸せになれないのがわかっていたから黙っているという選択を、21の私でもできないので、抱え込もうと決め込んだみなとを、尊敬します。

誰にでも手に入るものが幸せ
誰かにしか手に入らないものはしょーもない
胃が痛くなるような言葉だったな。

自分の子どもが急に、生まれ変わったら、なんて言い出したらご飯吐き出す。あまりに大人すぎる、知りすぎている、ませている人間と関わると、洗脳のように、全て書き換えられてしまうので、恐ろしいと思った星川を。

教員志望の人間である。
いったい学校外でも繋がりを構築し続ける子供のことを一体誰が完璧に理解なんてできるのか。自分に出来ることを正しいと思ったことをしたくてもさせてもらえないホリセンがきつかった。あんた間違ってないよ。

いじめっ子たち!インスタライブといい嫌がらせといい、昨今のいじめ戦法全て盛り込んでいて末恐ろしい。

怪物ゲームは映画の縮図だったかもしれない、と思う。
まる

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