プテラノドン

怪物のプテラノドンのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

とりあえずすごい映画を観たなという感じで、言語化するのめっちゃむずい…。
解説見たあとだと自分の解釈めっちゃ間違ってたなと思ったんですけど両方書きます。

【解説見る前】
 主題について。劇中のいろんな部分を「怪物」と解釈できる映画。個人的には子ども2人の純真無垢にお互いを思い合う心、そしてそれを守る為の嘘と素直になれない葛藤からの来る行動が巨大なエネルギーとなって周りを振り回し、破壊していく様が「怪物」だと解釈した。
 この中で1番怪物ポイントが高かったのは2人が周囲の大人をあまり気にかけていないところ。(みなとが濡れ衣を被った保利先生を気にかける場面はあるものの)大人たちから理解を得られず、お互いのことだけを考えて嘘を塗り固め、行動するようになっていく様は「怪物」そのもの。2人は宇宙の終わりを待っていて、2人だけで生まれ変わって生きていくことを考えている。その生まれ変わりの構想には周囲の大人はおろか、自分の親すら入っていない。大人たちが知るよしもない裏側でどんどん大きくなっていく純真ゆえの一種テロリズムのような感情はまさに「怪物」だなと…。
 嵐が過ぎ去った後の依里の「生まれ変わったのかな?」とみなとの「何も変わってないよ」の台詞、そして依里の「よかった」の台詞は本当に綺麗だった。自分たちの生まれ変わりは未遂に終わったんだけど、全てを破壊し尽くした後2人だけの世界に駆けて行く姿が純真で美しくて…。自分が踏み潰した後を一切振り返らないゴジラみたいな感じ(?)が超「怪物」だった…。やっぱ言語化むずいです…。

【解説を見て】
YouTubeで解説を視聴。「怪物」とは登場人物全員のことで、正体を知ろうとしない姿勢が相手を怪物にしている。みんな本心を知れば「怪物」なんてどこにもいない。という解釈が1番しっくり来た。自分自身ではかなり一点張りの見方をしてしまったので、あまりこの作品を広く観れていなかったなと反省…。

2回観たらだいぶ解釈変わる映画だな〜。