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怪物のspitfireのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

同じ出来事を母親/先生/子供それぞれの目線で語りなおす三幕構成。詰将棋みたいな脚本は良くできていて、複雑な機械を分解するような面白さはあるんですが、果たしてサプライズ要素がどれほどあったのかは考えてしまいます。

同性愛要素をタブーとした事には批判もあるようですが、個人的には「そんな勢い良く物事は変わらねえし、だからみんな苦労してるんだろ!」と思っています。クィアパルム取ったのも作品評価としては正しいと思いますが、盛大なネタバレでもありますよね。

三幕からは「これもう『輪るピングドラム』じゃん!」って思ってたら、イクニもTwitterに「銀河鉄道の夜だった」って書いてて助かりました。ピンドラも銀河鉄道の夜なので。何なら坂本龍一のピアノ劇伴もピンドラのメインテーマ思い出しちゃうし。

以上、見ごたえはあったものの、答え合わせみたいな映画鑑賞になってしまいました。もうちょっとドラマや雰囲気に入り込みたかったんですが。もっと情報を遮断してかかるべきだったかも知れません。
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