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怪物のhalのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
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私にとって「幸せ」とは。


「誰でも手に入れられるものを幸せっていうの」
という田中裕子さんのセリフにグサッと来てしまいました。坂元裕二脚本の田中裕子さんには毎度やられているなあ…今回もやられました。

このセリフを聞いて、なんか少しだけ心がふわっと軽くなった気がする。恋人が時々、私を抱きしめながら幸せやなあ…って呟く時があるのですが、

人によって「幸せ」はもちろん異なるだろうけど、私は生きてて、あまり幸せだ!と思うことがない。幸せという言葉の代わりに、嬉しい、楽しいとか、そういう毎日のように口に出してる言葉の方が言いやすいというか、そんな簡単に幸せと言っていいのか!と思ってしまう。

知り合いが、今が1番幸せやとかあんまり思わんほうがええよ、って言うてて、それから多分あまり「幸せ」という言葉を身近に感じなくなったのだろうけど。その人がこの事を言った理由も納得出来るし、確かにと思ったし。だから、幸せって簡単に口に出していいものでは無いと勝手に制御されている、私の中で。

それが悪いとかではなく。幸せになるのが怖いんだろうなと思う。たぶん。もちろん私は幸せになっていいと思う、だけどなんか、幸せってなんだっけ?と思う。以上です。ただ言いたかった。


是枝監督に坂元裕二さん、坂本龍一さん。素晴らしいスタッフ、そしてキャスト陣。もう観に行かない理由はない。

敢えて詳しく感想は言わないでおこうか。
なんか、2人にしか分からない世界があるのって、すっごく素敵ですよね。ああ、この2人の間には入れないって思うこと、あります時々。どんな関係性であっても素敵だなと思う。お互いがお互いを大切にしているのが伝わる関係というか、無くてはならない存在というか。

この先もずっと、あの2人の関係がずっと続いてほしい、と思う。ラストはどうなったかはあなた次第でしたが、この世に存在してなくとも、2人一緒に居て欲しいなと願う。
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