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怪物のteriyakiのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
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ようやく観れた。景色がきれいで、話は辛いのに、こんな自然豊かなところで育ってみたかったとつい思った。

自分の息子がいじめを受けているのではと疑念を抱いた母親が学校に話を聞きに行くのを第一章 母親目線、第二章 先生目線、第三章 子供目線の3部構成で描いた作品。さぁ、怪物は誰?という問いかけが、それぞれの章で違う印象を抱かせ、徐々に点と点がつながる。

個人的に怪物は、子供も含めて誰もがなり得ると思った。その描写が教育主任やホリ先生の彼女、クラスの女の子などの端役の振る舞いに出ている気がした。多分2年の時の担任もいい奴じゃないよ。

映画だから仕方ないにしても、登場人物みんなコミュニケーションが足りなさすぎてやきもきした。すぐに噂を信じるし、裏を取ろうとしない。でも自分も現実ではこれと決めつけたらそう思い込んでしまってるのかもなと気付かされた。

ショックだったのは子供パートになった途端母親の存在感が消えたこと。それほど彼の眼中に母親はいなかったんだろうか。芽生えつつある自我に必死で、自分がついた嘘で母が学校と争って、恨みのない先生が辞めるまで追い込まれたことまでには関心が向けられなかったのかな。

校長先生役がもののけ姫のエボシ様の俳優さんで、雰囲気の違いにびっくりした。
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