「怪物だーれだ」という怖いフレーズ。
それぞれ誰かの視点からではみんなが怪物になり得てしまうし、でも劇中に怪物なんて本当はいなかったのかな、と最後には感じていました。
是枝作品は子供たちを描き続けてきているけど、子供たちを描く視点には優しさを感じましたね。
そんな子供たちを眺める親や教師といった大人の視点の方を見ると、それぞれにどうしてもエゴや邪念があって、ゾッとするところがあります。
安藤サクラ演じる母親視点で見せた部分と、同じエピソードを永山瑛太演じる教師目線で見せた部分。
母親目線で見ると学校が悪に見えるし、教師目線で見ると母親が恐怖そのものに思えてくる。
是枝監督による『羅生門』。