怪物のユウカのネタバレレビュー・内容・結末

私も無意識のうちに、軽率な発言をしているのかもしれない。って考えるようになるし、人一倍気を遣っているつもりでも、どこか無意識な発言をして、誰かを苦しめているのかもしれないと思う。

自分が何者か分からなくなる湊は自分が怪物なんじゃないかと思い始める。そんな時に周りの大人たちからは「男らしさ」「普通の家庭」「お父さんみたいに」っていう言葉をかけられる。
それも全て無意識。周りの大人は自分たちが彼らにとって怪物になっているなんて思いもしない。

ラスト大人たちの手をすり抜けて、走り出す2人の姿が眩しくて、凄く印象的なラスト。めちゃくちゃこのラストが良かった。本当に。

無意識に私も誰かの怪物になってないか、本当に心配になった。けど、大人たちも怪物になるべくしてなったわけではなく、無意識や価値観が違うだけ。でも、その少しの違いが、誰かにとっては大きな負担になるということ。
視点が3者から得られることで、その影響を大きく感じられる。

この作品の伝えたかったことってそう言うことなのかなと思う。

難しい。けど、めちゃくちゃ大切なことを見れた気がする。
本当によかったです怪物。