このレビューはネタバレを含みます
怪物は集団で顔がない。
殴る親でも、子供に過剰に期待する親でもななく無意識にターゲットを決めて遊びで虐めて責任を持たない子供だ。
この先、「普通の家族を持って幸せに」という母親の期待に応えられそうもない湊。
可愛い笑顔の奥にある強い星川くん。
嵐の日に母親と保利先生はどうなったのだろう。校長先生は?
保利先生はあまりにも報われない。
(本当に生徒を罵ったり殴る教師は案外“いい先生”のふりをしている)
撮影がうまいのと、音楽、坂本龍一で最後のシーンの緑色の木々は美しいが、後味は悪い映画だった。