もちごろう

怪物のもちごろうのレビュー・感想・評価

怪物(2023年製作の映画)
3.7
レンタル開始しており早速鑑賞。カンヌで脚本賞というだけあって、ストーリー構成がとても良かった(でもこういう3部構成を見る度に、リドリースコット監督の最後の決闘裁判が秀逸だったよなぁと思ってしまう)。

それぞれの立場をうまく炙り出していて面白かったです。怪物を生み出すのは環境や大人の影響が大きいと思いますが、個人的にはあのまま周りのサポートなくいったら将来放火魔になっちゃうのでは...と思ってしまい、彼がやっぱり最強の怪物ではないかと思ってしまいました。

先生は可哀想と思いつつ、でももう少し子どもを丁寧に見る目ないのかなぁ、あの生徒数、学校体制なら仕方ないのかなぁと切ない。親子の会話は子ども視点で見たらとても切なくなった。

幸せについても考えさせられますが、なんというか相対評価で幸せを表現するのってむつかしいのではと感じました。幸せって多分むつかしいことでなくて、ふと日常にある小さいな幸せを見つめられたり、集められることではないかなと思い、なんでも不幸せを社会のせいにするのは、余計に生きづらくなるんではないか思ってしまいました。自分の心と折り合けれたらだいぶ楽ではと。

なんか辛辣な感想になってしまいましたが、現代の学校教育、LGBTQ思想、片親家庭など考えさせられる映画であることは間違いなく、好みではないけど良作。

R6 10本目
もちごろう

もちごろう