中盤での音楽室で秘密を抱えた二人が心を通わすシーンが好きだった。田中裕子の凄みが映画を引き締めても緩めてもいる。
一日明けて再見してたら見たら、このシーンでみなとくんの苦しみに気づいた。
母親目線で見た、初見では気付かなかったみなとくんの苦しみに胸が締め付けられる思い。
「結婚して普通の幸せを築いて…」
「お父さんみたいにはなれない」
苦しかったろうね。
それと印象的だったのは、母親から見る子供の様子と、子供の目線で語られる世界の芳醇さ、その乖離。
親が見ている子供の姿って限定的なんだよなと改めて。電車のなかのシーンはジョバンニとカンパネルラみたいでとても儚く辛かった。