このレビューはネタバレを含みます
大きく分けて
湊の母親(安藤サクラ)
湊の担任 保利先生(永山瑛太)
湊とクラスメイト 依里
の三つの視点が描かれている。
みんなそれぞれの正義があり、
でもそれが重なりはみ出してしまった時、
悪者を作り出し、加害者と被害者となる。
自分が見えてるものが全てではなく
そしてそれが正しいとは限らない。
校長が孫を轢いたかのか。
保利先生がガールズバーに行ったのか。
いじめの加害者と被害者。
本作ではたくさんの伏線があり、
これらを全て憶測で決めつけてしまう己こそが怪物であり、
途中まで保利先生に嫌悪感を抱いてた私もまた怪物である。
かいぶつだーれだ。
猫は死んだら元猫になり、
このままだと生まれ変われないから燃やすと言ってチャッカマンで火を付けた依里とともに、
湊もまた「生まれ変わるとは?」と考えていた。
台風で崖崩れが発生していたなか、
恐らく湊と依里は電車の中で死んだであろう。
けれども死後の世界?での二人はとても煌めいて美しいと思えるほどであった。
「誰かにしか手に入らないものは幸せとは言わない。誰でも手に入るものを幸せと言う。」と言った校長のセリフと
死んだ目をしていた先生陣や
安藤サクラさんのもどかしさや切羽詰まった圧巻の演技力が印象的でした◎