当たり邦画。
まずエンドロールがバカ邦楽ポップスじゃない時点で素晴らしい。
龍一パイセンの書き下ろしは含まれているものの、音楽は全体的に少なくやはり印象の大半は物語と映像。
小説を読んでいるかのような感覚が不思議な映画だった。
俺を含め大体の人は題名とあらすじに誘導されて初め安藤サクラが主人公のミステリーだと思う。で蓋を開けてみれば(蓋はなかなか開かない)、安藤サクラは主人公でもなければ、ミステリーでもない。
同じ時間が様々な登場人物の視点で描かれていて、まぁ要は誰かのためを思ってとった(もしくは特に考えもなくとった)行動はときに盲目的であり、別の誰かに負の影響を与える危険性を孕んでいる、ということが見事に描写されていた。
正解、正義なんてものは危うく、上記の視点で見れば本当の幸せとはみんなにとって幸せな、誰しもが得られるようなもののことを指すのだ、と。加えて、そんなヒトの機微なんか、この世界から自然から見たらもはや命すらか弱く些細なことで、小さいことでいちいちゴタゴタいうのやめて、みんなでラッパでも吹きましょう、という趣旨の話だった。
と捉えた。
という視点で振り返ると、最初らへんの瑛太のポンコツ教師ぶりはさすがに誘導がすぎるけどね。
高畑充希て何でこんな可愛いの。