ある一人の男の子の不審な行動がきっかけで大変な事態が起こってしまうお話
初是枝裕和監督。
序盤の小学校での謝罪場面が面白すぎて凄い。明らかに何かを覆い隠しながら謝罪している空気感が笑ってはいけないけどコント的な味わいがある。
火事を起点に羅生門スタイルで進んでいくうちに事の全貌が明らかになっていく流れは定番ではあるものの丁寧に組み立てられていて面白い。主観によって「怪物」が変わっていくこととかは語り尽くされているだろうけど、同時に誰が悪い云々に関わらず「普通」の規範を無意識に押し付けてしまう言動も意図的に描写されているのが見事。羅生門スタイル特有の一つ一つの音や行動が場面毎に反復する演出も定番ではあるがしっかり効いている。
あとドアから出てきて「嘘」と告げる場面の緩急が滅茶苦茶良くて印象的。
面白かった！
