このレビューはネタバレを含みます
「言う?」「言わないよ。もったいないじゃん」
子どもの頃、誰にも言いたくないこの気持ちを持ってることが嬉しかった。親の知らない場所があることにわくわくした。自分が親になる前に、その気持ちを思い出せてよかった。正しさばかりを守りたがるけど、宇宙には無力なんだって思い出した。
柵がなくなった線路の先に向かって、二人のはしゃぐラストシーン。一気に涙が溢れた。幸せは誰もが手に入るもの。阻むのはしょうもない他人の、しょうもないエゴ。ひりひりするけど、最後までずっと愛おしかったな。とてもいい映画だったけど、見終えてまだちょっと涙を堪えているのは、二人が生きられなかった世界が今もここにあり続けるから。悔しいなぁ。