胸元をはだけたマッチョな男前がキメキメで常軌を逸したアクションをつるべ打ちする怪作にして快作「WARウォー!!」のシッダールト・アーナンド監督の最新作。
58歳とは到底思えないとてつもない肉体の男前シャー・ルク・カーン主演のインド版「ミッションインポッシブル」です。
「ミッションインポッシブル」とはいえそのあまりにキメキメでカッコをつける演出やスローモションの多用、感情過多な展開とジョン・ウーの「MI2」を受け継いだかのような作品です。
近年中国を抜いて人口世界一になるインドから選りすぐられただけあってインド映画の男優女優って超弩級の男前と美女がそろっています。
今作のヒロインを演じたディーピカー・パードゥコーンの美しさとスタイルなんて「パドマーワド」の時も思いましたがちょっと尋常ではないです。
「ガリーボーイ」のランヴィール・シンの妻なのを今回初めて知りました。
世界を見渡しても突出したトンチキすぎるアクションのアイデアが素晴らしいです。
全編素晴らしいのですが、氷の湖で生物兵器の入った球体を追いかけるのにヒロインがスケート靴履いて出てきた瞬間、腹が捩れるかと思いました。
正直ストーリーはどうでもいいです。
時制が飛びすぎて無駄に飲み込みにくいです。
現代→三年前→三年後→二年前→現代なんて構成にする必要の全くない展開でしたね。
しかしノリと勢いとダンスでぶっちぎるインド映画特有の高揚感は流石です。
エンドロールのダンスシーンはカッコ良すぎて逆に笑けてくるシャー・ルク・カーンが素晴らしいです。
トム・クルーズとかもエンディングで踊るべきだと思いますよ。
途中何の脈絡もなく主人公のピンチに大スター サルマン・カーンが過去に演じた「タイガー 伝説のスパイ」のタイガーとして参戦してくる展開は現地の人たちは狂喜乱舞した事でしょう。
劇中「WARウォー!!」の主役であるカビールにも言及していましたし監督はユニバース展開を考えているみたいですね。
三大カーンの2人に加えリディク・ローシャンも参戦するインド版「アヴェンジャーズ」というか「エクスペンダブルズ」に期待したいですね。
そう言えばタイガー・シュロフ主演の「ランボー」のリメイクはどうなったんでしょう。