このレビューはネタバレを含みます
このアニメは、ウサギさんチームの成長物語。
初戦では逃げ出してしまうほど頼りなかった最年少のチームは、話を進めるごとに成長し、劇場版では見事な機転を利かせて先輩たちの窮地を救った。
チート級の能力を持つ自動車部を筆頭に、大洗高校はどちらかというと即戦力の新戦力を仲間に引き入れることで一足飛びにパワーアップしてきたが、その中においてウサギさんチームは大洗高校が徐々に成長していることを示す試金石でもある。
そんなウサギさんチームが、臨時ではあるが遂に隊長に任命されたのである。
誰しもが、西住隊長の後継は西住みほ流戦車道を引き継いだ澤隊長だろうと考えていたであろうが、早くもそれが実現したのだ。
今の大洗高校は、西住隊長のワンマンチームではなく、チームそれぞれが依存することなく動き考えることで戦えるようになったのだ。
話はというと、劇場版で強烈なインパクトを残した継続高校戦である。
最序盤にアンコウチームを落としたように、ミカ率いる継続高校が常に一枚上手を行く形で、大洗高校を追い込んでいく。
スキー場で行われるジェットコースターのような戦車戦は、一見しただけでは何が起きているのかわからないほどスピーディ、この状況にも即座に対応するレオポンさんチームはやはりチート。この場面がハラハラさせる演出にもなっているが、同時に戦況がわかりづらくなっているのがマイナス点。
最後には、アリクイさんチームが智将ミカの裏をかく形で、筋肉の力によって勝利するのだが、ここまであまりいいところがなかったアリクイさんチームもともに成長しているところが見られるのが良い。
そして、決勝戦の相手が決まる黒森峰と聖グロリアーナ戦である。
西住みほ流の戦車道を取り入れ成長したエリカ率いる黒森峰がやはりラスボスかと思われたが、それ以上に決勝にふさわしい相手がいた。島田流戦車道の島田愛里栖である。
今まで、強豪感はあるもののイマイチ活躍の場面がなかった聖グロリアーナが、島田流戦車道を転校生として迎え入れることで、決勝戦の相手として立ちはだかることでスポットライトを浴びるのである。
今回も前作から2年かかっているのだから、次作がいつになるのかわからないが、素直に楽しみである。
ガルパンはいいぞ
