ノラネコの呑んで観るシネマ

ミステリと言う勿れのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)
4.3
菅田将暉演じる大学生探偵の久能整が、広島の旧家の遺産相続騒動に巻き込まれる。
事件そのものは劇中引き合いに出される横溝正史系の土着的なものだが、それをグッとソフトに少女漫画タッチで描くとこうなる。
人気漫画&ドラマの映画化だけど、話としては独立しているので知らなくても無問題。
かつて四人兄弟が死んだ事故を仕組んだ真犯人は、三匹の鬼の話が出てきた時点で分かっちゃうので、推理ものとしてはかなりイージー。
けどこの種の物語は、組み立ての面白さとキャラクターの個性が面白さの両輪。
本作は明らかに後者が強く、天パで事件を呼ぶコナンくん体質、博学で異常に超理屈っぽい主人公のキャラクターが強烈に立っている。
コミュ障気味なのに、ポンポン出てくる言葉に納得させられてしまう、ある種の未見性をもたらしてる。
まずまず面白かった。