きみこ

ミステリと言う勿れのきみこのネタバレレビュー・内容・結末

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます


はぁ ~、心臓バックバックで張り裂けそうでした。
レビューを書いてる今、ほんと終わった安堵感でめっちゃホカホカしてます。

音響効果もあって、ヒヤヒヤしました ~。
あれほど、クラシックを聴いたのはいつぶりだろう。

犯人の開き直ってるあのサイコ感がたまらなく怖かった。。。なんてことをずっと言い続けてるの?って。
でも、いつ真実が明かされるかヒヤヒヤしつつ、殺人を使命として持ち、本当の自分を繕って生きてきた犯人の気持ちを考えると、長年継いで出来上がった家系の秘密が恨めしい気持ちになる。
歴史上やってきた事だから許される?子どもの言ってる事だから信じた?
全部全部、セメントを踏みつけてくる発言ばっかりで苦しかったなあ。特に初恋の人ってあたり。。こっちだってあなたのことを信じてたのに!

久能整の名言多すぎて、もうほとんど覚えてない。全部的を射てた発言すぎて、論破されてる気分に…。

「僕はつくづく思うんです…」が始まると、よっしゃこいって心の中で思ってました(笑)
・そんな事聞いてはいけないです。子どもの時に出来てしまった穴は将来埋め合わせることができず、一生後悔したまま生きることになります。子どもの心は、セメントのようでまだ完全には固まっていないんです。それをあなたが踏みつけてしまってはいけない。

・楽かどうかってなんで分かるんですか。楽させてあげたいだったらまた違いますが。そもそも楽なことだと分かっていたらやらせようとはしないですよね。(間)今目の前の人がどんな顔をしているか分かっていないからです。

・下手かどうか分かった時は、目が肥えた時です。

・カウンセリングを受けてみてはどうですか。アメリカの警察は犯人を殺してしまった後などにカウンセリングを受けるそうです。(間)弱さを認めるんです。日本国では、弱いままではダメ。弱いなら強くならなきゃいけない。人間は弱いんです。人間は弱いから時には病むし倒れてしまうそれだけ弱い。皆人間が弱いものだと当たり前に思えばいい。(ニュアンス)だから修復しようとする。回復できると信じたい。汐路さんは否定疑問文で聞きますよね。「〜できない?」「〜しない?」(略)子供の頃に、セメントが固まる前に出来てしまった穴が沢山あるんです。あなたはまだ子どもです。修復可能です。(ニュアンス)

伏線こんなにあったんだと後から気付かされる私って、のほほんと普段から生きてるんだなあ。一つ一つの発言で相手を疑って、裏の意図を汲み取って考えながら生きると私はいつかパンクしてしまう。

滝藤賢一さん演じるパパの笑顔がもっと心に沁みて苦しく、涙してしまった。

2023.10
きみこ

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