Jack05

ミステリと言う勿れのJack05のネタバレレビュー・内容・結末

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

2023年に大バズりしたドラマ"ミステリと言う勿れ"の映画化。ひょんなことから主人公の久能は名家狩集家の相続争いを手伝うことになり、一家の謎、親の死、蔵の秘密に迫っていく。

元々ドラマを見ていたこともあり、映画にスッと没入することができ、ストーリー展開的にも伏線が綺麗に張られていたり、視聴者に予想させきらない工夫が施されていてとても面白かった。
特に蔵の秘密に関しては、陶器や人形、甲冑など日本の心霊要素を含む怖さ不気味さが相まってとても惹きつけられた。そして先祖の兄妹の死は相続争いではなく、代々伝わる掟によって殺されていたという大どんでん返しは予想外で驚かされた。

台詞で印象的だったのは「子どもの心は乾く前のセメントと一緒。落としたものの形が跡になって残る」というもの。この物語でキーとなるセンテンスであり、メタファーにもなっている。

ヒロインの演技がとても演技感が強くて少し冷めてしまった。ヒロインが自作自演で自分を殺そうとしたり、親戚を殺そうとしていたことが発覚したのに、そこから久能のお風呂のコメディのシーンの乖離が激しすぎるなと思った。ヒロインが親の無念を晴らすためにとった行為で展開作りをして尺を作る必要があったことは理解しながらも、ヒロインが人として追い詰められすぎていてその後のセリフが入ってきづらくなった。
みんなが久能くんの言葉を評価したからこそ、今回の映画では無理なタイミングで言葉を詰め込んでいるように感じた。女らしさのシーンに関しては赤の他人にほぼ説教みたいな感じになっていて違和感を感じた。言葉自体は素敵だなと思った。

【評価軸】
展開 関心度speed 0.8点
おもしろさ fun 0.8点
設定 構成 story 0.8点
映像音楽 art 0.9点
好みlike 0.8点
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