設定・キービジュアルの安直さ、大体どんな話か想像ついちゃう予告編から、ちょっと「ナーメテーター」案件に入れちゃってました…。
（同時上映の「カールじいさん」の短編が正直微妙な出来だったのも、期待値の下落に拍車をかけちゃいまして…）
率直な感想としては、上手い…とはちょっと言い難いけど、嫌い…にはなれない一本でした。
移民としての苦労、親の期待と自己実現のジレンマ等、作り手のパーソナルな部分が窺えるドラマは、実感がこもっていて見応えがありました。
火娘と水男のラブコメ的な側面は…初デートの場面は初々しくて可愛らしかったし、後半のよーーーやく手が触れ合った瞬間のカットなんかは、正に現実の“ときめき”や“可能性”が射した瞬間の様で素敵な表現でした。
ただ、「100分弱の長編映画」としての、ストーリーの組み立て方には、もう少しブラッシュアップの余地があったのでは…と。
具体的には、回想の差し込み方が取ってつけた様な印象…なのと、パイプの問題から途中ですり替えられた洪水の件が、サスペンスとしてほとんど機能していない…主にこの二点でしょうか。
あと、観る前に想像していたほど「ダイバーシティ万歳！」要素が押し出された内容でもなかったのですが、これだと今度は『土と風、ほぼほぼ背景じゃん…』と、気になっちゃいまして…。
