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マイ・エレメントの史のレビュー・感想・評価

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
3.8
アメリカとかの社会状況に対する理解度を上げたらもっと、ストーリーが理解できて楽しかったんだろうな

イエとか社会的責任とかの重圧がある中で、女性がいかにして自己実現をしていくか……的な解釈が今の私ができる解釈かも

「自分にとってやりたいことが本当にこれかの確信を持てない」まま職業選択をする年齢を迎えてしまって、家族含め、自分以外の周りの(無/意識的、大小問わない)圧だとか、環境で見えなかった選択肢とか、逆に自分に持ってるものとか、そういうことに気付かせてくれて、背中押してくれるウェイドみたいな存在が皆んなに居たら良いよね。

ズートピアが比較にされがちだと思うので比較すると、一番でかいのは、ロマンスか否かかな。
この世界の繁殖方法がどんな方法かは分からないけど、何故か、ウェイドとエンバーの恋路を占うシーンの冒頭、ウェイドが線香に火をつけられないねってなるところで「ああ、この2人には子どもができないんだ」と思って悲しくなってた。そしたら、火と水の2人でしかできない素敵な方法で火をつけるもんだから、すごく号泣しちゃった。「ああ、この2人だったらなんだってやってのけるんだろうな」ってなって、なんか嬉しさもあるけど、同時に「現実世界じゃこうもうまくはいかない」ことに対する虚しさみたいなものも生まれた。2人がお花を見に行くのも、2人が触れ合うのも、ウェイドが生き返るのも、感動したけど、その奥でなんか虚しくなっちゃった。
まあ、これは私の個人的な感情しかないんだけど。

映画全体としては、エレメントたちの表現が天才的で、ユニークで良かった!!!
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