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マイ・エレメントのkoのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

かわいくって泣いちゃった〜。
現実主義でありながらmagical✨

監督のピーター・ソーンは韓国系アメリカ人。
煙たがられたことで生活圏を分け、人種で分節してしまう。火の都会的じゃない豪快な喋り方と仲間内のノリとかなるほどという感じだった。良さと共に居心地のわるさが少しある。小売店に他の種族が入ってきたときの白い目もあるよね。

水は裕福で煙たがられることもなく、都心で何不自由なく暮らしているから他の種族にも寛容なのがリアルでなんとも言えない気持ちになった。
ウェイドは純粋で真っ直ぐでほんとにいい子で、人を動かす力を持ってる。でもいくらでも選択肢を持っている彼に夢を追いかけようよと言われたって、エンバーにはどうすることもできない。
火の家族が水の彼を受け入れ、娘に家業を継がせなかったラストは美しかった。
しかし自由に夢を追えるかは気持ちだけの問題じゃないはず。金銭感覚の相違の確認と、金銭面の解決がどうなったのかは大事だなっておもった。

水らに排除されて別の生活圏でなんとか家業を守って暮らしてる人たちが、彼らに制限された社会の中で同じように寛容になれというのは厳しい話だ。でも、それでも寛容になれることはなんてすごいことなんだろう。頭が下がります。あなたたちこそが希望です。
社会の何かが解決したかといえば何も解決していないけれど、癒しになれる映画だとおもう。

都会と田舎にも当てはまる話だとかんじた。

私たちは日本(特に都心周辺)で普通の生活ができている限りは、水の立場なのだとおもいます。これから徐々に多文化社会になっていくとき、私たちは分節・制限・排除しないよう慎重にならなくちゃいけませんね。
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