OASIS

マイ・エレメントのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

設定から想像できる展開といえばそうだし、大体こんな感じで終わるんだろうなという予想からは大きく飛び出ないが、映像やらディテールやらが素晴らしくて手堅い。

火、水、風、土という違うエレメントならぬ別の人種の坩堝と化したエレメントシティを舞台に、水と火の相反する存在を恋人同士にくっつけようとするニクい展開。
ディズニー・ピクサーの得意とする無機物に感情を宿す演出力はその凄味が増し、火の揺らめきによりエンバーが妖艶に見えるほど。
水を差す、熱を上げる等水や火に関する言葉のユーモアも冴え渡る。

広い世界観の中で、親の願いを叶えることこそが自らの願いであると信じる子供が、それは本当の人生ではないと気付き歩み始めるという家族の話に収束するというのも定番。
水と火のロマンスという、例え話ではなく言葉通りの関係性をそのまま映像化することの難しさが多分にあったと思うし、その苦労が確かに報われている映像美は圧巻だった。
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