移民二世とマジョリティのロマンス。
恐らく非常にパーソナルな体験がベースにある物語なんじゃないかなと思う。ピクサーは監督の個人的な要素をすごく大切にしていてそれを大作にしてしまうからすごい。ウェイド宅でエンバーが言葉が上手いって褒められるシーン。日本でも全然現役で見かける描写で、無自覚にもそう言うことをしないよう気をつけないとなと思った。
物語自体に目新しいしさは感じないけどとにかく映像が美しい。物語の核となる水と炎が交わる光のきらめきの表現の良さですよ。橋の下のところ超良かった。初めの段階でそれらを示唆するような夕日(海と太陽の交わり)のカットも良かった。
ストーリーの軸とアニメ作品の尺的に仕方なないんだけど、もっと他のエレメントや世界観の描写も見てみたかったかも。エレメント同士がフェアじゃない街の設定が良かった。
あと、洪水関連の描写はかなり引っ張っていた割にあっさり解決されて少し肩透かしをくらった。事件としてかなり大事な割に社会的な構造自体には働きかけず2人の関係の変化のイベントに収束してしまっていたので個人的には物足りなさを感じた。ここに関しては好みの問題だと思う。
