クレイジー・ヘアの汽笛の音で目を覚ますのレビュー・感想・評価

名前だけしか知らない母親に会いに行こうと、その母が営んでいる美容室「クレイジーヘア」に、決心して入店する男のショートフィルム。

主人公の母に会いたいという思いは純粋なもので、だけどその反面、会うことを怖がっているのがなんとも人間らしい。

母という存在がおぼろげなまま育った彼の心は、期待と不安の両方がせめぎあっていて、そんな彼の傷付きたくなくて踏み出せない1歩は、想像以上に長いんだと思う。

一方で母の心の内も複雑で…、15分という尺の中に、人生が濃密に詰まってる作品。