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ナショナル・シアター・ライブ 2023 「かもめ」のchaooonのレビュー・感想・評価

3.7
National Theatre Live in Japan 2023シーズンの最新作✨✨

GOTのエミリア・クラークのウエスト・エンド・デビュー作🇬🇧💖

ロシアの劇作家アントン・チェーホフの不朽の名作をイギリスに舞台を置き換えた現代劇として、マカヴォイのシラノで斬新な演出を手掛けたジェイミー・ロイドが今回も演出。
ポスターヴィジュアルがシラノと似てると思ったら、演出おんなじ人だった😇

シラノ同様、今回もセットや衣装をシンプルにした演出。
いや更に極限まで削ぎ落とした感じか。
衣装は普段着のようなカジュアルなもの。
小道具やかもめも登場なし。
セットは3方向を囲む壁と、キャストが座る椅子のみで着席と起立や、椅子の方向を変えることでシーン状況を説明。
シンプルながら画期的✨
場面で出番のないキャストも常に舞台上に座っていて、傍観している。
時には会話の後ろで目線を熱く交わし、脚本にはない部分で育まれる人間関係の裏事情を覗き見ることができる造りは面白いなあと思った👀💕

ここぞという照明の使い方も印象的💡光と闇の演出✨

そして肝心のエミリアは、可愛らしく繊細な演技ではあったんだけど、何せ小柄だし細身だし、舞台で観るとちょっと子供に見えてしてまって、残念ながら舞台映えしない感じがしてしまい残念💦
演目が変われば印象も違うのかもだけど、正直映像向きかなあ〜😅
エミリア自体は好きだけど、シアーシャの方が全体的に良かった。

やっぱり今作でも目を惹くのはイリーナ!
しかも今作は『NTLiveプレゼント・ラフター』でもかなり好きだったインディラ・ヴァルマ😍
カジュアルな衣装ですら優美💖✨
かもめの中心人物はやっぱりイリーナだっと確信するような、周りを巻き込み自分のものとしてしまうような彼女の引力❣️

驚いたのは著名な劇作家のボリス役が若い😳
しかも金髪イケメンでかなりの色男風。
映画を先に観たからコンスタンチンとイメージが逆転な感じ。
ただイリーナとのやり取りは力関係のバランスが取れているからこれでいいような気もした。

NTLiveが毎回興味深いのは休憩時間も映像がカットされておらず、舞台変え等を観ることができるけど、今回は特に休憩時間中もコンスタンチン役のダニエル・モンクスが舞台上から下がることなくずっと座ってたり横たわっていたりの演出があって驚いた。

あとかなりシリアスな雰囲気かと思いきや、観客から沸き起こる笑い声が意外😳
海外の舞台の映像あるあるだけど、そこ笑うんだという驚き!
パンフの解説読んだら、元々チェーホフの戯曲も『喜劇』とわざわざ銘打ってるらしいけど、正直全く理解できずだよ😂
皮肉的な話なんだろうか、これ。

第一部は田舎の湖畔、映画版ではあっさり描かれていた2年後のシーンを丸々第二幕で描く。
原作を読んでないので、てっきりシアーシャの映画版は後半の2年後のシーンを割愛してるのかと思ったけど、大して内容は変わってなかった🤔
一部で既にライティングのインパクトがあったから、最後のシーンは来るぞ!って構えてしまったけど、これいきなりNTLive版観たら展開理解できるのかしら?
まあとにかく斬新なので、予習はしといて正解だった💦

そして案の定、あんまり好きじゃない話だわ、かもめよ🤣
GOTキャストは去年のキットの『ヘンリー5世』と今回のエミリアと続いていて喜ばしいんだけど、どちらもハマれず肩透かしでやや凹んでる😔
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