拝一刀

「生きる」大川小学校 津波裁判を闘った人たちの拝一刀のレビュー・感想・評価

4.8
2023/05/14㈰ポレポレ東中野にて 13:40の回鑑賞。上映後トークイベントあり。
<登壇者>齋藤雅弘氏(原告代理人弁護士・本作出演) ×松本裕子(本作プロデューサー)

3.11震災直後の津波によって、宮城県石巻市立大川小学校では多くの生徒の命が奪われました。

その主たる原因は、教員が津波に対する避難方法の判断を過ったことでした。

我が子の死の真相を知るために涙ぐましい努力を続ける親御さんたち。一方、不都合な真実の隠蔽に努める学校側。本作はそれぞれの対応を丹念に記録した労作です。

昔「学校は生徒のためにあるのではなく、そこで働く先生のためにある」と喝破した芸能人がいました。

組織を守るために次々と嘘を重ねる教育行政側の態度を見ていると、その芸能人の言葉が思い出されてしまい、その慧眼に感服した次第です。

この映画は教育関係者だけでなく、人間の命を預かる組織で働く人全員に見てもらいたいと思います。

上映中、会場には涙を拭う人がたくさんいました。
拝一刀

拝一刀