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破局のhasseのレビュー・感想・評価

破局(1961年製作の映画)
3.8
初のピエール・エテックス。キートンら喜劇王に私淑し、ジャック・タチに師事しただけあってゆるーい不条理コメディの世界観が最高。
別れを告げられた彼女に手紙を書こうとするも、文具や机が壊れ、とにかく一筆も進まない。この反復が笑いの増幅を生む。過剰なまでの効果音も笑えるし、終盤の、拳銃自殺を匂わせておいてライターでした、は腹立つけど騙された。演じているのはエテックス本人で、道化師としてのキャリアが光る器用っぷり。

日本ではフランスと言えばオシャレ系アート映画みたいに思い込んでいる人が多いけど、実はギトリ、タチらも含めてコメディも盛んなお国柄らしいです。
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