破局の不在のレビュー・感想・評価

ある日主人公の男の元に、恋人から別れを告げる手紙が届く。
プライドを傷つけられた男は、彼女に対する抗議文を書こうと試みるが、どうにもうまくいかない。
作品の中では物理的に書けないように描かれているが、実際は心理的に書くことができないのだ。
最後にはこれ以上ないほどのオチがついて作品は終わるが、この頃のヨーロッパ映画には彼のような、観ているこちらまで情けなくなるような男がやたらと出てくる。
これもすべて、女性に対する自省の念なのだろうか…。