海老シュウマイ

きみの友だちの海老シュウマイのレビュー・感想・評価

きみの友だち(2008年製作の映画)
4.0
女優好き視点だと、
当時15歳で映画出演が初めてで主演、中学生から20歳までの役を演じきっている石橋杏奈のバケモノっぷり、セリフも少ない役柄なのにとんでもない存在感の北浦愛、
そして、本作の2ヶ月後にあの「蛇とピアス」が公開の吉高由里子が中学生役、という異常なまでの異物感(褒めてます)
を愛でる作品ではある。

ただ、これ単なる「ともだち」の話なんかじゃなく、
人間の澱みをすべて飲み込んで、代わりに善を伝播させていく北浦愛がキリストに見えてくるという深淵さと、
柄本時生パートの奴の弱さ、ダメさがやはり自分に投影してしまい泣けてくるのと、
実は裸より風景の切り取りが秀逸なんじゃないかっていう廣木隆一タンを愛でる作品だったりもする。