金柑

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2022/23 ロイヤル・バレエ 「うたかたの恋 ーマイヤリングー」の金柑のレビュー・感想・評価

4.6
あまりの余韻で凄かった…以外の語彙が消えてしまう。カーテンコール最初、中央でに一人立つ平野さんへ大歓声が送られる様子で涙じんわりした。本当にお疲れ様です。凄すぎる。
噂には聞いていたけど本当にplay without wordsだったな……これだからバレエが好きだよ
どの幕もラストがショッキングで初演当時はどんなにセンセーショナルだったんだろうか。意図的に途中で拍手を入れにくくしているとあったけど3幕の狩りの後無音で暗転するのもたまらなかった

白鳥のベンノ
ロミジュリのベンヴォーリオ
マイヤリングのブラットフィッシュ
そういうことだよ………(そういうことだよ)
私が推すダンサーは軒並みブラットフィッシュ経験者なのでアクリさんのこれからも楽しみです!

こんな振付いつか誰かが足首捻ったりなんだりしてしまうんじゃないかと不安になるけど平野さんのインタビューを読んでいたおかげできっと大丈夫と思えるし、技術の凄さより感情や演技に集中して追えるのはそれだけ技術面が安定していて素晴らしいということ。実際オシポワが一瞬危ない場面あったけどしっかりと流れで持ち直すのがさすがプロ。ネラの衣装も。

ちょっと今回カメラワークはあまりにアップが多かったと思う。たしかに表情の演技も凄まじいけど(目を剥く平野さんは確かに最高)やはりバレエは基本身体だから。全身を楽しむ芸術なのだからベースがもう少し引きでいいと思う、個人的には。映画みたいなショットも多くてカッコよかったけれども、けれどもさ〜
あとカテコでフランチェスカが全ッッッ然映らないのでなんでだよ!!もっと引いて!!!プリンシパルぞ!!!!ってなってた。ネラも暗がりだったし。まあ今回の役順的に仕方がないんだろうけどさ〜〜んん〜〜

1幕
始まりの既視感M!だ。すっきりした
オシポワの無垢な少女感はアナスタシアの1幕を思い出す。本当に似合うな…と思ってたら幕間でアナスタシアの円盤の宣伝流れてウケちゃった
そして平野さんもフランチェスカも凄すぎる…こちらも歯を食いしばって身を乗り出しそうになってしまう…ラウラお姉様は今日も最強。全幕最強。
将官たちが何をひそひそしてるのか全然分かってなくてタイムテーブルのあらすじでようやく理解したりした

2幕
楽しそうなネラ様が本当に好き。種々の作品のおかげで娼館は楽しく魅力的なものというイメージがどんどん強まっていってしまってる、
花火の後ろでのパドドゥしみじみ良かった ギャリーさんもやっぱり好き
バレエにしては体格の大きい方が、と思ったらまさかオペラまで出てくるとは思わなかった!ロイヤルオペラから呼んできたのだろうか、さすがロイヤル

3幕
終盤の盛り上がりでメインの楽器がピアノになるのとても好きだったな。心臓の鼓動はどうやって出してるんだろ。

キャラクターアーティスト揃い踏みすぎて壮観だった。クリストファーサウンダース氏はいつも大好きだけどフランツヨーゼフ髭&ヘアがお似合いすぎて今回も好き。あまりにもフランツヨーゼフ。

エリザベス女王追悼から始まるの全く知らなくてびっくりしちゃった。時期的にそりゃそうか。
リハ動画でエドの横顔をたっぷり堪能できて嬉しいなとか思ってすみません。指導してる時の視線が良すぎて。
そして色んなインタビューを聞く中でどんどん他のルドルフも観たくなるのであった。スティーヴンのルドルフ見逃したの本当に悔しい。2幕の酔っぱらい演技とか花火のところとか絶対観たいじゃん……コンプリートボックスに入ってるのはエドだよね、観なきゃ…
金柑

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