ゆき

その夜の侍のゆきのレビュー・感想・評価

その夜の侍(2012年製作の映画)
3.6
たわいもない話

妻の最期の電話は冷蔵庫に納豆が入っているか、その確認だった。5年前に妻の命を奪ったひき逃げ犯は刑期を終え出所。残された夫は彼女の命日に加害者と対峙する決意をするのであった。

ほぼ本能でしか生きていない救いようのない殺人犯と彼の関係者とのバランスが奇妙で気持ち悪い。BBQと叫びガソリンを人にかける山田孝之は怪演すぎて笑いが止まらなかった。天才かな。
執念から毎日記録し続けた恨み続けた犯人の日常を読みあげる堺雅人も鳥肌立ったけど。

「平凡っていうのは全力で作り上げるもの」
このセリフがとても印象的。人がいないと作り上げた平凡な毎日も所詮は一人遊び。
オチもその先もない会話で日々を飾りたい。
ゆき

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