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みなに幸あれのせっのレビュー・感想・評価

みなに幸あれ(2023年製作の映画)
3.8

祖父母の家に泊まりに来た主人公がその家であってはならないものを見てしまい、自分の価値観が崩壊して苦しむ話。

ビーガンとかベジタリアンの人が現実を知って目覚めた瞬間の苦悩を分かりやすく表現したホラーって感じだった。ただ、ビーガンは自分1人だけ「私は食べません」で成立するけど、この話は家族全員に影響する話で厄介(笑)

でも、この状況が極端すぎるだけで人は必ず誰かの不幸せの上に成り立ってるってのは事実かなと。だから、生きてる限り誰かを不幸せにし続ける現実を受け入れて、主人公が大人になるまでの成長物語でもあった。最近公開してた『PERFECT DAYS』は誰かが誰かの幸せを支えている暖かい世界だったけど、今作は真逆の冷たい世界だったなぁ(笑)

Jホラーの雰囲気はそのままありつつ、祖父母の家がガッツリ日本家屋という訳でもないけど古い感じも残る(キッチン冷蔵庫綺麗だけどコンロとか古い感じ?)絶妙な感じだったり、おじいおばあもヨボヨボじゃなくて若々しいんだよね(笑)その若々しい感じが今の日本っぽいし、より老人なのに色艶があって気色悪さがある。
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