第一回日本ホラー映画大賞作品
祖父母宅への久しぶりの帰省中、家の中で見たのは私達の「幸せ」…
今どき祖父母宅の得体のしれない怖さをここまで出し尽くしている映画も中々ない。ジメジメとした陰湿な雰囲気と映画的な構図は良く、初監督作ながらルックはほぼ完成されていた。
テーマは現代的であるが、あの状況そのものではなく、それを平然と受け入れる社会こそ恐怖として描いているのが良い。
しかし、逆に言えばテーマしか無く、主人公のキャラクターやドラマが全く無いのが残念。89分という短い尺なので観れるが、短編の引き伸ばしにしか感じなかった。「幸せ」の正体が暴かれるまでの冒頭15分までが1番怖いのも惜しい。