六四二

霧の淵の六四二のレビュー・感想・評価

霧の淵(2023年製作の映画)
3.6
川上村という撮影場所から河瀬直美さんのことを思っていたらプロデューサーの筆頭に名を連ねていた。山あいの村で暮らしていた人が突然その存在を消してしまうという共通点も感じた。「萌の朱雀」のそれと違い、この映画の出来事は私には大いなる謎である。人の考える事は底が知れない。どのみち正解は無いが、奈良の山深さ、そこから生まれる吉野川の深い渕のごとしである。
奈良のこの辺りが大好きだ。祖父母の家ではこの川の流れの音を聞きながら眠りについていた。個人的に懐かしい風景である。地元の人の登場シーンがとてもいい。台詞とは全く違う、生きた言葉が語られるのを見ているといい映画だなと思う。
六四二

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