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霧の淵のLifewithmoviesのレビュー・感想・評価

霧の淵(2023年製作の映画)
2.3
なら国際映画祭で選ばれた村瀬大智監督の商業長編デビュー作品。
撮影が百々武さんで、河瀬監督のチームが入るなら、と期待していましたが、映像は素晴らしいですが、脚本、演出があんまりでした。

後半の幻想的な世界観に入るところから、ようやく監督のイメージなのかなと感じましたが、前半の特にセリフ、方言のトーンなどまったく受けつけないかった。地元の方も入っての作品ですが、素人の方がセリフをしゃべらせている感がそのまま出ていて、ドキュメンタリー調の撮影になっていない。三宅朱莉は、セリフも少ないこともあり、演技は印象的で良き。水川さんも良かったのですが、他の方の方言が合っているかどうか以前に、トーンが共通になっていないので、同じ村の人とは感じない。また、監督は作品に波はない、と説明されていました、静かな作品でも、個々のシーンには、必要性があるはずなのですが、この作品の前半はそれが感じられない。言葉選びが、雑というか、なぜこの作品でそういうセリフを語るのか、必要性が感じられない。そして、監督が何を伝えたいのか、なぜ、川上村なのか、というエゴのようなものが、この作品からは感じられなかった。選ばれたから撮影した感じが作品から伝わってしまった。残念
2024年4月28日@シネリーブル神戸
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