非常に解釈が難しい作品でした。多分この作品本来の製作側の意図やメッセージ性は完全に読み取れないけどそれでもなかなか面白い作品だったと思う。
シリアスとコメディが上手いこと合わさったブラックユーモア加減がめちゃくちゃ良かった。シリアスな感じで笑っちゃいけないけど笑ってしまうようなシーンがいくつもあってとにかく面白おかしい。でも普通に見ていて怖いと思うようなシーンは普通にゾッとした。新興宗教ってハマっている人たちを側から見ると本当に恐ろしい。これ見た方は分かってくれるかな、あの踊りが面白おかしいと言うよりも本当に不気味に感じてしまった。
そして、恥ずかしながら筒井真理子さんという女優さんの作品を初めて拝見したんですが、めちゃくちゃ絶妙の配役でしたね。内なる怒りを秘めつつもその怒りを爆発させるかさせないかのギリギリの瀬戸際の表情が何とも自然に表現されてたのが凄い。次から次へと自分に降りかかる出来事にどう対応していくか、一つの出来事が波紋のように自分と自分の周りに少しずつ広がっていくってことなのかな。
さらに、メインキャストから脇役に至るまで柄本明さん、江口のりこさん、平岩紙さん、さらに木野花さんなど一人一人の配役も良い。
ラストのシーンは妙にシュールな感じがしたがあの華麗に舞う姿はむしろカッコよくて清々しい。
