小さな出来事が波紋のように広がっていって、社会を巻き込む「空白」に近いイメージを勝手に持っていたが、壮大さはなく、あくまで一家族の物語。予想より重く暗くなく、ブラックユーモア具合が良かった。胸糞どころかむしろラスト爽やか?
これ、見てる女性は笑って、男はひきつる構図だね(笑) 妻(女性たち)の男への復讐劇というべきか。
波紋というタイトルの如く、「水」が随所に散りばめられ、それぞれの役割と意味を持つ。
主人公の依子が、他人が飲むための水を入れるシーン、自分と他人の食事で使う水を入れるシーン。それが水道水なのか、大切な水なのかで、主人公が他人をどう差別しているのか伺い知れる、そういう細かいところが好き。
ここで主人公はこうしなかった、何故かこういう言動だった、等々、考察の余地をあえて残しているから、あとからじわじわくる作品です。
あと、出演者みんなばっちりはまってたなー。