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波紋のiamのレビュー・感想・評価

波紋(2023年製作の映画)
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理念、概念、信念、観念。こうしなければいけない、こうあるべきだ、普通はこうする。
社会で生きているとそういった、あるようでないもの。ないようであるものにさらされているようなきがする。
この映画では依子が水の中で力なく浮かんでいる状態から、泳ぐことを覚えていく。
その泳ぎが作り出す波紋とはいったいなんなのだろうか。

庭にある枯山水がとても印象的だった。
その枯山水の石を仮に「内的な個人の意志」とし、白砂を「外的な環境」とすると、その間で生まれる波紋こそが自分という存在なのではないかと思えてくる。自分の存在を確かめるためには、内的か外的のどちらかに依かかるのではなく、その両者の間で立つことを怖がらないという姿勢を身につけることが必要な気がする。
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