カトマンズの掟

最後まで行くのカトマンズの掟のネタバレレビュー・内容・結末

最後まで行く(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

2023 0510 109シネマズ名古屋(東海テレビ 特別試写会)にて観賞。

日活映画ファンとしての視点
まずは、映画館で日活マークを観られた事に感動。
作品の肝である”砂漠の蜥蜴”は、蔵原惟繕監督が語られた日活映画のテーマ「”ここではないどこか”への脱出」の象徴ではないか。
例えば『拳銃は俺のパスポート』では、”だるま船”、”トンネル”、”死にかけの蠅”によって示していたが、この映画の場合は”砂漠の蜥蜴”なのだろう。

主なアクションシーンは、ガンアクションと時限爆弾、カーチェイスとやはり『拳銃は俺のパスポート』を連想させる。特に矢崎との一騎打ちの時限爆弾の件。

前半、工藤の誤魔化してボロが出てまた誤魔化し…の繰り返しがシリアスな笑いというか、当人はバレないように真剣なんだろうけど端からみると笑えるもんだな。
矢崎は、途中の回想でもしかしてこっちが主役か?と思ったが、やっぱりヤバい奴だった。尾田に裏切られて上司に圧かけられた上、工藤に尾田と同じ煽りを食らってキレちまったんだろうね。
二人のキャラがジョジョみたいというか、吉良吉影とギアッチョみたいね。

取り返しのつかない汚職や犯罪の積み重ねや、工藤と矢崎の戦い…それが果てしなく続いていくのがタイトルのまま『最後まで行く』って事なんだな。
作品のテーマ性やアクションから、かつての日活映画の名残も感じられて良かった。