醤油差し君

最後まで行くの醤油差し君のネタバレレビュー・内容・結末

最後まで行く(2023年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

情報出たての頃から気になってた作品!
一言でいうならタイトル通り、工藤と矢崎が落ちるところまで落ち、最後まで行く、最後まで行き切る2人の物語である。


この作品の最大の魅力はやはり、次々と災難が降りかかる工藤の姿だろう。ダメダメな頼りない刑事である工藤が人を轢いてから、これでもかというほどに問題が起き続け、起きている事自体は全く笑えないのだがそれを岡田さんの見事なお芝居で上手い具合にコミカルなものへと昇華させ、エンタメ性を高めているのに好感を抱いた。

また病院の待合室で葬儀屋さんと話しているシーンの後ろにあるテレビの画面に、車のcmのあと、ダクトの中を人が移動している映像が流れていたような気がしており、もしこの記憶が確かであれば、ダクトで死体を運ぶ工藤を意図的に示唆させる演出だったのではないだろうか。


個人的にクレイジーな綾野剛さんは最高で、今回の矢崎のような感じは大ハマりだった…!藤井監督もクレイジーな綾野剛が見たいとのことでキャスティングしたそうだが、言うまでもなく大成功だろう。顔の左側をピクピクさせたり、結婚式で手型を尾田に取られた事に気づいた時のあの笑顔は、笑えてくるくらい最高だった!
ただ一つだけどうしても気になるのが、爆破された車からどうやって助かったのか。どっからどう考えても無理だろ!と思わずツッコミたくなる。予告であった金庫の中での撃ち合いのシーンまだだったし、どうせ死なないのは分かりきってはいたが、ツッコミどころにはなってしまうよなって感じ。



ラストのアクションは大変見応えがあって良かった!ラストに相応しい盛り上がりだったと思う!近年岡田さんのやるアクションは圧倒的な強者の役が多いなかで、工藤のようなそこまで強くなく、泥臭めのアクションは珍しい気もしたし、矢崎のあの溢れんばかりの殺気というか狂気というか、さすが綾野さんといった感じ。また、あの無数の地蔵の中を2人とも四つん這いになりながらのシーンは凄いの一言に尽きる!あれよく撮れたな…と観ながら圧倒された。
そしてラストのラスト、工藤が電話してこのまま終わりかと思いきや最後のもう一波!やっぱりただじゃ終わらない矢崎!工藤、矢崎ともにボロボロで一見誰だか分からないくらいに腫れまくった顔での笑顔。特殊メイク凄すぎる…‼︎そして最後に完璧なタイミングでのタイトル!



ハラハラドキドキしながら楽しく観れて面白かった!いきなり大きな音を立てるとこが多かったので心臓にはちょっと悪いかもしれないが。特に工藤の同僚が乗っている車がぺちゃんこに潰れるところはとてつもない。予告で何回も見たから耐性が付いていたが、見慣れていなかったらめちゃくちゃ驚いていたと思う。あの同僚が1番の被害者だったな…。
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