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最後まで行くのTSのレビュー・感想・評価

最後まで行く(2023年製作の映画)
3.7
【不運の連続】79点
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監督:藤井道人
製作国:日本
ジャンル:犯罪
収録時間:118分
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 普通に面白かったです。映画館で観に行っても良かったなと思いました。シリアスな邦画にもってこいの岡田准一と綾野剛が共演。岡田准一はいつも通りの名演でしたが、綾野剛がなかなかの怪演でしたので、バランスがとれた作品と感じました。

 刑事課の工藤は、危篤の母の病院に向かうため雨の中車を走らせる。ところが、途中で男が飛び出てきて誤ってひいてしまうのだが。。

 冒頭からトンデモ展開で、いやいやこんなんどうすんねん。とツッコミ放題なのですが、岡田准一演じる工藤はどこか憎めないダメ男です。なんとかその男の遺体がバレずに済むのですが、母親の葬式がたまたま行われるため、工藤はとんでもない行動にでます。もう倫理的に完全にアウトなのですが、ぶっ飛んでて不謹慎ながら最早笑ってしまうレベルです。さて、ツギハギの隠蔽工作をしたところで、綾野剛演じる矢崎からの巻き返しを喰らいます。綾野剛の演技も中々のもので、かの人物を殴り続ける表情は『クローズZERO Ⅱ』の漆原を思い出しましたね笑 冷静な時と、サイコパスになる時の切り替えが素晴らしいなと感じました。

 結局のところ、工藤は運が悪過ぎただけということですが、やっていることが普通に犯罪なのでもう普通の生活に戻ることはできないでしょう。開き直ったのか工藤は、娘を取り戻すために矢崎を殺すことだけを考えていきます。全編シリアスなのですが、ところどころ笑えるシーンがあり、工藤も大真面目にやっているのですがある意味人情味があり面白かったです。韓国映画のリメイクということなので、本家もまた見てみたいですね。
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