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最後まで行くのharunomaのレビュー・感想・評価

最後まで行く(2023年製作の映画)
1.2
岡田准一がトムクルーズになれる日を計算してみると、あと六〇年掛かるらしい。
あるいはホアキンフェニックス。しかるべき梢が妻であるのだから、映画出演に関する嗅覚を指導してもらえなければ、真のシネマには到底到達できない。
同様のことがトニーレオンにはなれない木村拓哉やら、クリスパインではない二宮やら枚挙にいとまがない。
ここでは、変幻自在すぎてもはや同一性すら消えている透明人間綾野剛を配置して、ようやく主戦場らしき、だからこそもはや熊切やら赤堀やらとの違いが不明な藤井風太、ときどきハンス・ジマー風の重低音がうける。
広末の劣化ぶりが痛い。
磯村勇斗は好きだが、役がかわいそう。後半、駿河太郎とのバディになると思いきや5分で粉砕されるのが残念。ゲスのパワハラばかりが行われるが、これは情念的関係のない『トカレフ』。第一、対峙する敵が単なる組織の犬でしかないのは困る、せめて主体的に狂っていてくれ、爆破するなら警察本部の方だろう。下層での争いというところが、ステルス権力志向を温存している。山上の出番である。
ラストは綺麗なデジタルの露悪。ゴミ溜め自民党映画。とにかく綾野剛は嫌いだ。ライカートも。
さすがはnetflixクオリティ。
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