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最後まで行くのrensaurusのレビュー・感想・評価

最後まで行く(2023年製作の映画)
4.2
序盤から中盤まではブラックコメディ調なクライムサスペンスでケラケラ笑い、綾野剛が出てきてからは一対一のサバイバルアクションを展開。しかし、ただでは終わらず、どこまで行くの!?みたいな作品。

テンポ良くコメディとして拾える部分をしっかり拾い、期待よりちょっと上の展開を出し続けてくれる気持ち良さでもう満面の笑み。カットバックで事件の全貌を小出ししていく演出もワクワクを唆り、アクションも小綺麗に済ませずに、最後までアドレナリンドバドバで殺り合う。こんなの面白いに決まってる。

岡田准一と綾野剛は一見似ても似つかないようだが、板挟みと孤独に苦しむ似た物同士であるという写し鏡の対立構造。しかし背後にはやはり全てを操りおいしいところを持っていく憎きジジイが…。手中で踊らされる悲しき男達…。

岡田准一が本当に良い顔する。演技うまっ。コメディでもシリアスでも違和感ひとつ無く惹きつけてくれる。理性的に振る舞っていた綾野剛のタガが外れて衝動のままに殴打するシーンとかもめちゃくちゃ猟奇的でギャップが効いていて良かったし、この人も良い顔するんです。ラストシーンとかこの二人の顔芸大会が始まって大爆笑してしまいました。

思わぬ傑作。
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