「最後まで行く」を初鑑賞してみた。見終えてから初めて知ったのだが本作は韓国映画のリメイクだとか…そんなコトは当然ながら知らない事実。
既に出来上がったモノがあったのね。どうりでオモロイ訳だ。これは、「見えない目撃者」と同じで、いきなしリメイクの方を先にを見てしまったパターン。出来れば韓国オリジナルから先に見て比較したかったかなぁ…と言う、ほんの少しの後悔がつきまとう。
監督は藤井道人。この人の作品も割りと好みなものが多い。言うほど数は観ていないが「ヤクザと家族 The Family」が一番好きかな。日本アカデミー作品賞の「新聞記者」はまだ観ていない状況だ。
さてと、内容はよく知らないが警察とヤクザが絡むクライムなので個人的には非常に好みな展開だ。あれよあれよと言うまに…がっつり引き込まれてしまう。
鍵となるのは一人の死体かな。
この死体に振り回され翻弄され続ける主演の二人。岡田准一と綾野剛だ。とにかく、意地の張り合いが凄まじく最後まで行くどころか…ぶっちぎるような印象が強い。
岡田准一演じる工藤は決して切れ者のような刑事ではない。むしろ、泥臭く不器用なタイプなのかな。しかも、ちょっとばかし間が悪いような損をする役回りかも。
対する綾野剛演じる矢崎は冷静沈着なクールを装っているけど後半は本性むきだしで鬼気迫る執念みたいなものを感じる。
とにかく、火に油を注ぐような二人の関係性が面白く勢いにも、やられてしまった感じがする。練られた脚本も良くて思いのほか楽しめたのだ。オリジナルもタイミングが合えば是非見てみたいと思う今日この頃である。