開明獣

神が描くは曲線での開明獣のレビュー・感想・評価

神が描くは曲線で(2022年製作の映画)
2.0
探偵小説の黄金期というのがあって、エラリー・クイーン、アガサ・クリスティ、ディクスン・カー(=カーター・ディクスン)F.W.クロフツ、S.S.ヴァン・ダインなどなどが、競うが如く、本格推理物を出していた時期の作品があるんですね(1920年ごろがメインです)。叔父や叔母がことごとく、そういうのを読んでいて、中学生の頃にそれらを借りて読みまくった結果、生半可な推理小説には反応出来ない哀しい脳味噌になってしまってるようです。しょんみり、その1😔

それと、妙な勘が働くのです。職場で、AちゃんとBくんが付き合ってるとかいうのは、全然分からないし最後に知る方なのに、「シックス・センス」も「シャッター・アイランド」も「メメント」も、まーそんなとこだろねー、とほぼネタに当たりがついてしまったのです。人生で最も不必要な能力に、しょんみり、その2😔

昔から推理小説を読みまくっていた経験値と、このいらん勘のおかげで、どれだけ損をしてることか、お分かりになります?

「えええええー、そーだったのかああああ、ひゃっぼーん、全然分からなかったああああ😱」と叫びながら部屋の中をでんぐり返し30回くらいしちゃう方が、絶対楽しいに決まってるじゃないですか💦

今回は「ロスト・ボディ」の監督と知ってしまったがゆえに、無意識のうちに防衛本能みたいなのが働いたのもマイナスでしたね😢序盤のところから、センサーが働き出し、多分こうだろうなあ、の当たりがついて、最後も想定内だったのです😭こういうこと言うと嫌われるのは分かってるんですが、普通に楽しめない方が余程悲劇なんですよー😓

ぐーやーじーいー😬

さて、ミステリーものは、次の2つに意識を持っていると、比較的オチが分かりやすくなるので、やって見てください。開明獣と一緒につまらないムービー・ライフを過ごすためにも‼️

・時系列に気をつける
・主要なキャラクターの言動は迂闊に信じない

まあ、騙しに来てると分かっていれば、そうそうはやられないんですが、ハッキリ言って、騙された方が数倍は楽しいのは確かです😒

ところで本作を低評価にしたのは、ネタが分かったからじゃないんです。題名始めとして、どうも優生主義、もしくはそれにフォーカスを当てない作り方に抵抗感を感じたからです。障碍者は神が曲がった線で書いたから?重篤者は、非人道的な扱いでも構わないのか??

その辺りに焦点が当たっていれば、もっと重厚で深みのある作品になったのに、これじゃ遊園地のお化け屋敷と変わりがないではないですか😑

遊園地で思い出したのですが、本作が長尺だったおかげで、テーマパークのアトラクション的作品のアバターが何故、ストーリーをシンプルにしたのかが分かった気がします。

それは集中力が保たないから。学校の講義も90分設定が多いのは、それが人間の集中力の限界に近いからだと聞いてます。でも、美しい映像だけ浴びせていれば、時間を忘れることは出来ますよね?そこに複雑なストーリーを入れたら、その構図は崩れてユーザーの満足度は下がってしまうから。あれだけ多くの人を感嘆せしめたのですから、アバターは優れたマーケティング戦略を採用したものですな😑

ひねくれものへの罰は、感動を人並みに味わえない?そんな開明獣こそが、神が描いた曲線なのかもしれませぬ🤔
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