Buchaiku

神が描くは曲線でのBuchaikuのレビュー・感想・評価

神が描くは曲線で(2022年製作の映画)
4.0
すごい良い映画だった。これくらいのスリルは久しぶりかも。

原作ではアリシアは結局精神病で病院に戻るらしいんだけど、腑に落ちない点がいくつか。

・なぜ入院に多額の資金が、院長宛に支払われていたのか。
・お金を全部引き出して南アジアに逃げたという夫はどうなるのか。
・精神病だとしても、無理やり意に反して入れられたことには変わりはないのでは。または、夫のせいで精神を病み、無理に入れられた。

あと、なぜあれほどまでに、ロレロ?だっけ?にシンパシー抱くのか、すぐに感情移入してたというか、あの秘密基地で「母親」になりすますのがめちゃスムーズだった。やっぱプロの精神病かもしれん。

あれだけの洞察力等の知能を持っててと普通の人ぽくいられるのであれば、探偵にはなれるだろうけど、元から思い込みとかそういうのも激しかったのかもね。でも何がいけないって、夫でしょう。大体、彼女が本当におかしくて、彼女の意思に反して入院されていたのであれば、周りの医師たちにもそれを事前に共有して注意喚起すべきだし、あんな頑なに秘密にしなくてもよかったんじゃないかと思う。

つまり言いたいのは、精神障害者じゃなかったのに、邪魔者扱いされて、今で言う、病んじゃって、夫が邪魔者を排除しようとしたことには変わりなくて、性格曲がったやり方であることに変わりはない。普通に毒殺されそうになったのであれば、警察に行くべきで、刑務所の方が精神病院よりマシな場合もあるわけだから。庇うって何をどう庇ってるのか。刑務所なら未遂で出られてしまうもんね。

なんか結局、彼女がおかしかったのかそうじゃないのか、に焦点があてられてるけど、すごい男女差別に思えてしょうがない。頭おかしいのは夫なのに!頭のいい人は異常と紙一重であって、過去の天才たちがちょっとヘンテコな人が多かった、って物語ってるのに、どうして、最後まで、病気かそうでないのか、って2択なの??

病気じゃないのに、誰しも狂ってしまいそうな状況にいた人、だよね?まあ1979年か。しょうがないか、差別と男尊女卑と植民地思想が未だに抜けてないスペインだもんね。まじでPIGS.
Buchaiku

Buchaiku