繰り返しや時系列シャッフル、と、映画全体の構成が観客を惑わせるのですが、やがてひとつの時間に集束していく快感もきちんと用意してる。
ドアノブから全然違う部屋に場面が移動したり、意味なく繋げられていくシーンの連続はある意味で映像というものの自由さを感じて楽しかったです。
前半の段階だとなぜこの人とこの人が同じ場面にいるんだ?と違和感を感じるシーンはのちに理由がわかることによって作品全体のテーマのひとつである"因果"や"矛盾"に繋がっている。
冒頭の殺人描写で包丁に血がつかない理由があとでわかることに感心したりする分(描き忘れとか事情で描かないのかと思った)、血液が派手に噴き出す表現が作中のリアリティラインをわからなくしてるのはどうなんだろうと思ったり。
「あ、それは謎じゃないのね」ってなってしまった笑。あの噴き出るのってサービスだったんだな。