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屋根の上のバイオリン弾き物語のchaooonのレビュー・感想・評価

4.2
1971年の映画版公開から2021年で50周年を迎えた『屋根の上のバイオリン弾き』🎻
監督やスタッフ、キャストのインタビューを通して当時の制作過程や社会を垣間見るドキュメンタリー🎥

なぜ今更今作のドキュメンタリー?って感じはあるけど、50周年って節目と、ウクライナを描いた作品だからってことですかね?(特にその辺は映画で強く描かれてなかったけど)
あとはスタッフ&キャストがもう高齢なので、インタビュー撮るなら今がラストチャンス感はあったのかな?
いずれにしてもミュージカル映画のドキュメンタリー映画なんてそうそうないし、貴重な裏話が聞けて作品の理解が深まってありがたかった!

監督を務めたノーマン・ジュイソンはその名前(Jewison=Jew son=ユダヤの息子)からユダヤ人に縁のある人生を送ってきた、という入りから、監督の生い立ちやTV業界でのキャリア、屋根の〜を監督するまでを軸として描く🎥
ジュディ・ガーランド・ショー♬の監督もしていたって紹介もあったけど、この映画観た前日にちょうどスペシャルショーの映像観てたから個人的タイムリー😍
オスカー受賞の『夜の大捜査線』やあのヒッピーたちが荒野で歌い踊る映画版JCS撮った監督か〜😇

キャスティングの話が一番面白かったな😋
主演のテヴィエは、アメリカ人だったBWオリジナルキャストのゼロ・モステルではなく、WEで演じていたイスラエル人のトポルに白羽の矢が🎯

姉妹を演じた3人の女優のそれぞれのオーディション話も❣️
長女のツァイテル役のロザリンド・ハリスはバーブラ・ストライサンドに似てる顔立ちだな〜と思っていたけど、バーブラの活躍は誇らしく励みになっていた話は素敵🥹
バーブラってやっぱり偉大なんだな〜✨
ツァイテル役は過去にベット・ミドラーも演じてたのね🫢

「金持ちだったら〜♬ディダディダ〜♬ババババ〜♬」と歌うテヴィエの陽気な牛小屋のシーンはセットや梯子を使った見せ方が上手いシーンだけど、なんと音楽の拍に合わせてセットを組んだというかすごい!
そんなことが出来るのは音楽的センスを映画に組み込むことができるジュイソン監督だからと、あのジョン・ウィリアムズも絶賛👏
ウィリアムズのインタビューもあって豪華✨

作品の象徴となるバイオリン弾きのシャガールの絵画も登場!
音楽を愛するユダヤ人とその裏に秘めた悲哀、彼らの置かれた過酷な状況を表すこの絵画にインスパイアされてミュージカルができたのね🎻
映画中、バイオリン弾きも登場するけど、演奏してるのは世界的なバイオリン奏者だっていうから、こだわりが凄い🤣👏(演じているのは役者)

その他、カメラにストッキング被せたり、大理石の削り粉で雪を演出したり、撮影の裏話的も面白かった✨

「ユダヤ人しか観に来ない」と言われた世界の片隅の一部の宗教の物語が、結果普遍的で世界共通の物語として大ヒット✨
特に日本では共感が強く…と森繁久彌版のポスターも出て来て、テンション上がりましたね😋
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